事前にアナウンスされていました「Kinect for Windows SDK v1.7」がリリースされました。下記サイトからSDKおよびDeveloper Toolkitがダウンロードできます。v1.6以前もダウンロード可能です。
今回のアップデートは、ツールキットに含まれる「インタラクションライブラリ」と「3D復元のKinect Fusion」で、SDK自体には特に変更はなさそうです。ともにFaceTracking同様にネイティブのライブラリおよび、マネージドラッパーが提供されているため、C++およびC#(.NET言語)での開発が可能です。
- Kinect for Windows announces new version of SDK coming March 18 - Kinect for Windows Product Blog - Site Home - MSDN Blogs
- The latest Kinect for Windows SDK is here - Kinect for Windows Product Blog - Site Home - MSDN Blogs
インストール
ダウンロードサイトからKinect SDK および Developer Toolkit をダウンロードしインストールします。前のバージョンがインストールされた状態でも、すべてv1.7に置き換わります。
Developer Toolkit
Kinect for Windows Developer Tookit v1.7.0 を起動するとドキュメントやサンプルにアクセスすることができます。それぞれの状態は新規(new)および更新(upd)にて確認できます。
新しく追加されたものを列挙します。
- CodePrex Website for Samples:Developer Toolkitのサンプルコードが取得できるCodePrexへのリンク
- Controls Basics-WPF:インタラクションの基本サンプル(C#)
- Interaction Gallery-WPF:上記インタラクションを元にした、Windows ストアアプリライクのアプリケーションサンプル(C#)
- Kinect Bridge With MATLAB Basics-D2D:MATLABのライブラリとKinect SDKを組み合わせたサンプル(C++)
- Kinect Bridge With OpenCV Basics-D2D:OpenCVとKinect SDKを組み合わせたサンプル(C++)。OpenCVはCインタフェース
- KinectExplorer-D2D:Kinect ExplorerのC++版(C++)
- Kinect Fusion Basics-D2D/WPF:Kinect Fusionの基本サンプル(C++およびC#)
- Kinect Fusion Explorer-D2D/WPF:Kinect Fusionの応用サンプル(C++およびC#)
- Microsoft.Kinect.Toolkit.Controls:インタラクションライブラリのマネージラッパーを使ったコントロール集
- Microsoft.Kinect.Toolkit.Fusion:Kinect Fusionのマネージラッパー
Kinect Fusion
Kinect を使って連続的にDepthデータを取得することで、3次元の形状をコンピューター内に構築するライブラリです。
内部はSTLおよびOBJ形式で構築しているようで、3Dモデリングツールとの相性も良さそうです。
Kinect Fusionの実行には3GHz以上のプロセッサおよびDirectX 11対応で2GBメモリ以上のGPUが推奨されています。CPUのみでの実行もできるようですが、現実的な速度で行うためにはGPUが必要でしょう。
開発の際には、「C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\Developer Toolkit v1.7.0\Redist\amd64\KinectFusion170_64.dll」または「C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\Developer Toolkit v1.7.0\Redist\x86\KinectFusion170_32.dll」を使用します。.NET用のラッパーはDeveloper Toolkitの「Microsoft.Kinect.Toolkit.Fusion」を使用します。
KinectInteraction
インタラクションのための基本的な機能を提供します。手の開閉(GrabおよびGrabRelease)、プッシュ、スクロールを認識することができます。
これらの基本的な機能は、「C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\Developer Toolkit v1.7.0\Redist\amd64\KinectInteraction170_64.dll」または「C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\Developer Toolkit v1.7.0\Redist\x86\KinectInteraction170_32.dll」を使用します。.NET用のラッパーは「C:\Program Files\Microsoft SDKs\Kinect\Developer Toolkit v1.7.0\Redist\Microsoft.Kinect.Toolkit.Interaction.dll」を使用します。