ブログ@kaorun55

HoloLensやKinectなどのDepthセンサーを中心に書いています。

「フィードバック」について考えたこと

先週末から今週にかけて世の中ではリーン(リーン/リーン開発/リーンスタートアップ)週間のようなので、いろいろ情報が回ってきました。
金曜日のTFSUGでもアジャイルやその先について議論する場を作ります。

いろいろな情報や人とのやり取りから、自分の中で「アジャイル(Scrum)」「リーン」「継続的フィードバック(TFS11のコンセプト)」がつながり始めたので、今の感覚を残しておきます。
これらの手法はどれも「フィードバック」のために行っているように感じています。なぜ「フィードバック」を重視するかというと「今、ユーザーにとって必要な(あると嬉しい)製品を提供するため」なんだと思います。

なぜ「フィードバック」なのか

いままでの手法は、仮説をもとに長期間にわたって製品を作り、それをユーザーに提供します。するとどうなるかというと、ユーザーにとって必ずしも価値があるとは限りませんし、移り変わりの早い今の状況では、すでに流行はすぎてしまっているかもしれません。
もし提供したあとにユーザーの評価や、製品の置かれている状況をフィードバックとしてもらえたら、そこから改善する機会を作ることができ、ニーズ、時代にマッチした方向に製品を向けることができるでしょう。
ただし、仮説から提供までに時間がかかる従来の手法では、フィードバックを製品に生かすためのリソース(時間、お金、人)を裂けない場合が多いのが現状でしょう。

で、どうするか

一つの解が「仮説から提供までを短くする」ことだと思っています。
フィードバックから改善することを前提に、仮説から提供までの時間を短くすることで、早い時期から製品の価値を認識することができるようになるでしょう。
そして、最初の仮説が正しいかどうかを検証することができ、もしずれていても、早い時期であるため方向を修正してあるべきゴールに向かうことができます。
それが結果的にユーザーにとってのメリットになり、提供側(企業)にとっての利益につながってくるのだと思っています。

そのためのツール

これらを実現するためのツールが「アジャイル」であり、「リーン」であり、「継続的フィードバック」であるのだと考えています。
それぞれフィールドは違えど、「今、ユーザーにとって必要な(あると嬉しい)製品を提供する」ことを目的に、「早期に製品を提供し、フィードバックを得て改善する」ための手段を提供しているのだと思います。

さまざまなツールが世の中にあるなかで、これらが脚光を浴び、実践され、結果を出しているということは、やはり今の時代にマッチしているということでしょう。

自分の経験

自分の経験からでも同じことが言えます。仮説の中で悶々とした議論を繰り返すよりも現実の結果から改善点を模索する方が、話も早い上により確実な方向付けができています。
特に今まで類似のものがない場合には効果を発揮し、フィードバックの中から思いもよらぬ方向性、メリット、デメリットが見つかる場合が多いことが言えます。
それもあって僕の中ではこれら(アジャイル、リーン、継続的フィードバック)の考え方にとても共感できるので、理論と実践を通して活用できればなぁと思っています。

これがすべてではない

最近、会社のバイトさん含めて、学生さんと話をする機会が増えてきたのですが、研究や、本当に新しいものに対しては、インパクトが大事なのでこういうものは適用しづらいよね。という話もしていました。製品によってはもちろん公開まで伏せておきたいことはあるでしょうし、それが武器になることもあります。
そのあたりは、手法の一つとしてとらえることで、製品にあった手段を選択すればよいのでしょうね。