Agile Japan 2011に行ってきました
AgileJapan2015
Agile Japanは今回が初めての参加だったのですが、感じたのは他のイベントに比べて、アットホームというか、あったかいといかのんびりしているというか、そんな感じです。
普段のイベントは淡々とセッションが行われているのですが、Agile Japanは人間味があるというか、良くも悪くも内輪感があるイベントでした。
僕はこの雰囲気は好きですね。
さて肝心のセッションですが、午前中はさすがAgile Japan実行委員セレクションだけあって、心に響くセッションでした。
Linda Risingさんからは技術者として人間としての心の持ち方を、當仲さんからは「難しいものを簡単にする難しさ」をとても簡単にできそうに噛み砕いてお話してくれました。
Linda Rising さんのセッション
「Fearless Change」からLindaさんお気に入りのパターンをいくつか。本書は「あなたが組織を変えるためにできること、やってみること」を集めたパターンのようです。

Fearless Change: Patterns for Introducing New Ideas
- 作者: Mary Lynn Rising, Linda Manns
- 出版社/メーカー: Addison-Wesley Professional
- 発売日: 2004/10/04
- メディア: ハードカバー
- 購入: 11人 クリック: 114回
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- Evangelist:エバンジェリスト
- 常に意識すべきパターンであり必須事項である。成功やイノベーションに必要なのは「あなた」であり、その「あなた」はまず最初に「自分を信じること」
- Change or Die(変わるか死ぬ)どちらかを選べ。といわれてどのくらいの人が変わるかといえば10%程度。なぜ変わることは難しいのか、それは「エバンジェリスト」パターンに入っていない、すなわち自分を信じていないから
- 組織を変えることは生死の境ではないが、生死より重要かもしれない。まずは自分、チーム、会社、組織、国を信じてみよう
- 心理学者の学び方
- 小さな実験をしてみること
- ちょっと立ち止まって、やったことをふりかってみること
- スモールサクセスは、ちょっとやったことを成功と感じて、次へ進む原動力となる
- 学びはステップバイステップ、変化もステップバイステップ。それしかない。
- イノベーションを起こしたいが、失敗したらそれはタイミングのせい
- 初期に適用するパターン
- Just Do It:とにかくやってみる
- 最初はみんなわからない
- Do Food:胃袋
- 人を巻き込むときのミーティングでは食事をしよう。アイデアのクオリティよりも食事のクオリティの方が大切。Lindaさんお気に入り
- Just Do It:とにかくやってみる
- 草の根の支援を築く
- Personal Touch:個人的な気持ち
- なぜ僕がやらないといけないの?
- なぜ僕が?に一つ一つ答える
- Emotional Connection:感情のつながり
- すべての判断は感情に基づいており、判断を説明するために理論を後づけする
- Personal Touch:個人的な気持ち
- つながりを築く
- Ask for Help:助けを借りる
- 自分が熱狂的になるよりも、まわりにファンを作る
- 「私はね」で始まらずに、「私たちはね」で始め、手柄をとりにいかない。自分がいいのではなく、そのアイデアがいいのだ
- Just Say Thanks:感謝を忘れずに
- Ask for Help:助けを借りる
- 抵抗に敬意を払い、味方に付ける
- Fear Less:恐れるなかれ
- 抵抗する人の話を聞くことで、そこからも学びがあるはずなので、反対意見を理解する
- 組織の中での問題は人の話を聞かないことであり、聞いてあげることが、懐疑的な人への一番の説得でもある。それは彼らに敬意を払っているから
- Trial Run:試行
- まずはやってみて欲しい、変えなくていいから。ダメならやめればいい
- Fear Less:恐れるなかれ
當仲さんのセッション
難しいことを誰でも分かるような簡単なものにする。を地でいってる感じ。一流。
システムを作る人が、お客さんのドメインを理解していると、(システムが)速い、(使い)易い、(アーキテクチャが)巧いが実現できるのかという感じ。
及川さんのセッション
SalesForce.comの話。
午後は牛尾さんのセッションにしようと思ってたんだけど、途中で@kappa4さんにお会いして、及川さんオススメ!と聞いたので、聞いてみたら、本当にいい話だった。
及川さんの話かたは淡々としているんだけど、内に秘めた熱いものを感じた。
基本的にはプロセスの話だけど、元々SalesForce.comもウォーターフォールで、人が増えてきたらそれが回らなくなり、ScurmとXPのハイブリットに転換したそうな。
後半テストの話が多かったが、SalesForce.comではバージョンアップ時のデグレや不具合が少ないそうな。年に3回バージョンアップがあるなかで、顧客にとってバージョンアップ時のリスクな少なければ常に良くなるSalesForce.comを選択しない理由はないんだろうな。
ツールの話
SalesForce.comではScrumForceというTFSやRTCみたいなのを内製して使ってるらしく、少し画面を見ただけでもすばらしい機能を備えているように見えた。
そうはいってもTFSやRTCを使い倒せば同じようなことはできるようにも見えた。
ただし、ツールは使い込めば、そのツールに依存する側面もあるので、依存するツールが自社製品であれば、依存によるリスクもへるので、内製する価値があるのだろうと感じた。
CMMIとアジャイルのセッション
なんだろう。言い方悪いけど、酒の席での議論みたいな感じ。
もちろん話自体は面白かったし、こういうのも好きだけど、一番楽しかったのはスピーカーさんたちだったんだろうな。。。
CMMI自体はよくしらないけど、レベル5が「継続的な改善ができる組織」というニュアンスだったから、日々改善を続けるアジャイルと適合しやすいというのが自分のイメージ。
最後に乗松さんが「CMMI1.3ではCMMIをアジャイルなプロセスに適用するケースが追加された」と言っていたので、その辺りを聞いてみたかったな。
中埜さんのセッション
ウワサに聞いていたパタンのセッション。
理論が難しくて、なんだかよくわからなかったけど楽しかった。
全然関係ないけど、パターン界隈の人たちはなんで「パタン」ていうのかな??