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HoloLensやKinectなどのDepthセンサーを中心に書いています。

HPのWindows Mixed Realityヘッドセットが届きました

昨日、HPのWindows Mixed Realityヘッドセットが届きました。 8/3に注文して8/9に届くという予想外の早さでした。

Windows Mixed Realityヘッドセット

Windows Mixed Realityヘッドセットについて「HoloLens互換」や「廉価版HoloLens」という言い方をされることがありますが、基本的には別物と考えた方が良いです。

互換があるとすれば「HoloLensと同じ排他の3DアプリがUWPで動作する」くらいです。ソフトウェア開発では近いところにいますが、ハードウェアや体験については別々にと思った方が間違いありません。 f:id:kaorun55:20170809113214j:plain

製品としては「Mixed Realityヘッドセット」ですが、ドキュメントでは「Immersive(イマーシブ:没入)ヘッドセット」と記載されており、Oculus RiftやHTC ViveなどVRヘッドセットに近いです。 ドキュメントにある機能的な違いを下記表にしました。 f:id:kaorun55:20170810095803p:plain

Windows Mixed Realityヘッドセットの特長

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メリット

  • 外部センサーは不要なので、MRヘッドセット以外の付属品がない
  • 要件を満たしたPCであれば、MRヘッドセットを接続するだけでセットアップが完了する

デメリット

  • HoloLensのように単体で動作せずPCが必要で有線で接続される
  • カメラで現実空間は見えない、空間マッピングが使えないことで、現実空間に作用ができない
  • UWP環境で動作するので、Oculus RiftやHTC Viveからの移植にはポーティング作業が発生する

アプリケーション開発

HoloLens同様Unityでの開発が中心となります。

開発環境はこちらのfor immersive headsetsを参照。

概要としては下記です

  • Windows 10 Creaters Update(Insider Previewは不要)
  • Visual Studio 2017(SDKは10.0.15063を使用する)
  • Unity 5.6以上
    • アプリとしてはUnity 5.6でも動作します
    • エディターからの実行はUnity 2017.2から正式サポート予定ですが、まだベータなのとC#プロジェクトサポートでビルドができない不具合があるので様子見です

AcademyはMRヘッドセット対応しており、Mixed Reality 250が追加され、HoloLensとMRヘッドセット用アプリのSharingを学べます。

今後

HoloLensのARだけでなくMRヘッドセットでVR環境もできるようになりました。 MRヘッドセットはシースルーやジェスチャーがないなどHoloLensと体験の違いはありますが、PC接続のためHoloLensよりも高負荷をかけられることがメリットになります。

年末にリリースが予定されているモーションコントローラーが出てからが本番ですね。 f:id:kaorun55:20170809113257j:plain