TFSUGのスタッフメンバーで「アジャイルでやってみた。ウォーターフォールしか知らなかった僕らSIerのスクラム日記」という本を書きました。僕は今回は企画ということで基本的には書いていません(いろいろあって結局すこし書いたのですが)。
技術説明というよりは、物語での読み物に仕上がっています。
会社で上司に「次のプロジェクトはアジャイルで!」と指示された主人公がいろいろな問題にあたりながらも、プロセスとツールで解決していく物語になっています。
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- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2016/09/16
- メディア: 単行本
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概要
全5章から構成されており、下記のようになっています。
- 1章:アジャイルの概要
- 2章:プロセスの改善(Scrumの導入)
- 3章:ツールの改善(VSTSの導入)
- 4章:OSSツールからVSTSへの移行(外伝的な感じ)
- 5章:さまざまな課題を克服(発生する問題に対して、VSTSの各種機能で対応する)
各章、スプリントで扱っているテーマは下記のようになっています。
2章
- スプリント1 オーバーコミット、詰込み過ぎ
- スプリント2 詰込み過ぎを解決
- スプリント3 オーバーコミットを解決する
3章
- スプリント4 同時に二つ(Excelとビルド)の問題が起きる
- スプリント5 ツールを導入する
- スプリント6 バグった(単体テストコードがない事の問題)
4章
- ヘルプ1 OSSの個別ツールを使っている別チームの問題解決
- ヘルプ2 VSTSへの移行
5章
- スプリント7 顧客からのフィードバック(Feedback Client)
- スプリント8 並行開発(ブランチポリシー、Pull Request)
- スプリント9 ユーザーからのフィードバック(Application Insights)
- スプリント10 レポート(PowerBI)
- スプリント11 UIテスト(Test Manager)
- スプリント12 ビジネスのスピードについてこれるか? Release Management
- スプリント13 負荷テスト(Load Test)
- スプリント14 完全公開したらシステムダウンした(Infrastructure as Code)
背景など
今回、ツールとしてMicrosoftのVisual Studio Team Services(VSTS)を使っています。Microsoftのサービスは進化が早く、紙媒体では賞味期限が短いので、本編では極力画面にかかわる説明はしないようにしています。各機能の解説や手順的な部分はappendixとして補完しています(appendixだけで3分の1くらいあります)。
執筆担当については、以下のようになっています。
ストーリー部分
- 竹林さん
- 串田さん
- 石神さん
技術部分およびappendix
- 亀川さん
- 清水さん
僕は手が足りないところをフォローする感じで。
企画、構想から1年以上たってやっと出版までたどり着きましたが、内容としては問題なく使えるので、これからも長く使ってもらえると思います(VSTS部分はここ1か月くらいで画面が結構かわってしまった。。。)。
ストーリー部分は仮想のプロジェクトを進めていく流れで、節ごとにスプリントになっています。その単位でバックログを動かし、スキルマップでどのスキルが変わったかを見られるので、生きたプロジェクトに近い状態になっていると思います。
書内で使用しているドキュメントのデータはこちらに置いてあります。
ちなみに、書内で進めているプロジェクトは「著者と読者の交流サイト(SNS)」となっています。これは僕がほしいサービスなので、ぜひ誰か作ってください。。。バックログ、ビジネスモデルのイメージも書いています。類似のサービスがないので、もしかしたらうまくいくモデルではないのかもしれませんが(というのも含めて物語に書かれています。。。)
OSSからVSTSへの移行について
念のため誤解のないように補足すると、OSSからVSTSに移行という章がありますが、これにOSSをdisる意図はありません(全体的に、自分たちの推すものを上げるために、別の何かを下げるという表現はしていないつもりです)。
TFSUG自体、ツールにこだわるグループではないので。実際、この本の原稿は最初VSTSのリポジトリで作業していたのですが、Pull Requestの画面が見づらくて、途中からGitHubに移動しています(VSTSにこだわることもしない)。このあたり出版記念イベントで話す予定です。
なんらかの理由があって、OSSツールからVSTSに移行したい人のための章と理解していただけると嬉しいです。
出版記念イベント
出版記念イベントも企画していますので、ぜひご参加ください(書籍プレゼントもあります)。
最後に
まえがきにも書きましたが、レビューやアドバイス、帯のご協力をしていただいた、武田さん、牛尾さん、たくさんの手間と時間を使ってレビューをしてくれた横田さん、高橋さんに感謝します。
合わせて読みたい
竹林さん
亀川さん
清水さん
中身チラ見せ
登場人物とプロローグ
Sprint 8 並行開発時の運用を考えよ(ブランチポリシー)
プロダクトバックログとスキルマップ
appendixの技術解説