OpenNIのサイト( http://www.openni.org/ )が2014年4月23日をもってCloseされるようです。AppleによるPrimeSnese買収によるものと思いますが、実際のところは不明です。
必要なファイルやミドルウェアなどは早いうちにダウンロードしておくことをお勧めします。個人的に必要と思うもの、興味があるものへのリンクを載せておきます。
- OpenNI : http://www.openni.org/openni-sdk/
- OpenNI2のリポジトリ(ソース一式) : https://github.com/OpenNI/OpenNI2
- NiTE : http://www.openni.org/files/nite/
- Grab Detector : http://www.openni.org/files/grab-detector/
- ZDK for Unity3D : http://www.openni.org/files/zdk-for-unity3d/
- NiWrapper.Net : http://www.openni.org/files/niwrapper-net/
- NiWrapper.NiTE.Net : http://www.openni.org/files/niwrapper-nite-net/
その他にもHand/Finger Detector系、Reconstruct系のライブラリなど、必要に応じて保存しておくとよいかと思います(今後ライセンスがどうなるかもわかりませんが)。
OpenNIのソースについてはGitHubをforkすることで今後も利用は可能と思います。NiTEについてはソースが公開されていないので、今後のメンテナンスは期待できないと思われます。
書籍「OpenNI 3Dセンサープログラミング」のサポートサイトでも書籍のバージョンでのOpenNIおよびNiTEのバイナリを配布しています。
個人的な思い
ちょっと個人的な思いをつらつらと。
OpenNIは僕がKinectを始めたときに触ったライブラリで、今のこの状況のきっかけでもありました。OpenNIの最初のバージョンがリリースされたので2010年12月、僕が最初にOpenNIに触ったのが2011年1月のことでした(なつかしい)。その年の5月に「KINECTセンサープログラミング」を出版して、これを機に多くのKinect界隈の方と交流するようになりました。
2012年にはKinect for Windows SDKがリリースされ、Kinectハックは少しずつビジネスの方へ動き始めました。これによってWindowsではOpenNIからKinect for Windows SDKへの移行がありましたが、Mac OSXやLinux、Windowsでも環境によってはOpenNIが引き続き使われていました。クロスプラットフォームであること、センサー(CarmineやXtion)がUSBケーブルのみで動作することなどが有用だったのでしょう。僕は相変わらずセンサーが楽しかったので、この年に会社を辞め個人で活動するようになりました。
2013年(正確には2012年末)はOpenNIのバージョン2がリリースされ、APIが洗練されとても使いやすくなりました。この年にKinect Ultraのtomotoさん、LinuxやAndroidを得意とする新里さんと「OpenNI 3Dセンサープログラミング」を出版しました。この本ではWindowsおとびMac OSXでのOpenNI,NiTEの基本的な使い方から始まって、Android,Linuxでの環境構築、Unityと連携させる方法、OpenNI2自体のビルドやOpenNI2の拡張(独自ドライバの開発方法)と広い範囲を扱っています。
2014年早々にこのような形で幕を閉じるのは残念ですが、OpenNIはDepthセンサーのデバイス抽象化APIとして非常に有用(Kinect,Kinect v2,Carmine,Senze3DなどのカラーおよびDepthストリームを同一APIで扱うことができる)であるので、今後も継続していけたらと思っています(し、その動きもあるようです)。
2013年11月にPrimeSenseがAppleに買収され、ちょうど数日前にGoogleがProject Tangoとして、スマートフォンにDepthセンサーを内蔵しました。Depthセンサーが新しい局面に入ったのだと思います。あとからこの記事を見直したときにどのように感じるのか。ちょっと楽しみです。