Kinect SDK の FaceTracking で得られた3Dモデルを表示するためにOpenGLを使ってみます。
Visual Studio 2012の入った環境(Windows Kits 8.0)の場合、OpenGL系のヘッダーは「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Include\um\gl」に、ライブラリは「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Lib\win8\um\x86」または「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Lib\win8\um\x64」にあります。ヘッダーファイルの場所をのぞいてみると「GL.h」と「GLU.h」の2ファイルがあります。このほかに、OpenGLをより簡単に使うための「GLUT」というライブラリを使いたいので、GLUTを使えるようにする手順を残しておきます。
環境構築および次回のOpenGLのプログラムは、こちらのサイトを参考にしました。
導入手順は次のようになります。
- GLUTの実装である「freeglut」のソースコードを取得する
- Visual Studioでビルドする
- ヘッダーやライブラリ、DLLをコピーする
1.GLUTの実装である「freeglut」のソースコードを取得する
こちらから「freeglut」のソースコードをダウンロードします。現在の最新ファイルはfreeglut-2.8.0.tar.gz になっています。ダウンロードが終わったらファイルを解凍します。
2.Visual Studioでビルドする
解凍してできたフォルダの「freeglut-2.8.0\VisualStudio\2010」とたどると、Visual Studio 2010用のソリューションファイル(sln)があるので開きます。今回はVisual Studio 2012を利用してビルドしました。C++コンパイラの構成を変更しますか?といったダイアログが表示されるので、構成を変更します。
Visual Studioで開いたら、メニューの「ビルド|バッチビルド」を開きます。freeglutに関するプロジェクトの「ビルド」にチェックをいれ「リビルド」を押します。ビルドが正常に完了すればOKです。
3.ヘッダーやライブラリ、DLLをコピーする
生成されたライブラリやヘッダーをほかのOpenGL関連のファイルと同じ場所にコピーします。
まずはヘッダーファイルをコピーします。「freeglut-2.8.0\include\GL」にある4つのヘッダーファイルを「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Include\um\gl」にコピーします。
続いてライブラリおよびDLLをコピーします。ライブラリは「freeglut-2.8.0\lib\x86」または「freeglut-2.8.0\lib\x64」に生成されます。まずはLIBファイルを「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Lib\win8\um\x86」および「C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Lib\win8\um\x64」にコピーします。
続いてDLLファイルをコピーします。この時に32bit版と64bit版のWindowsでコピー先が変わります。
- 32bit版
- 64bit版
ここまででGLUT環境の作成は完了です。次のエントリではこれらを利用してFaceTrakingの3Dモデルを表示してみます。