ブログ@kaorun55

HoloLensやKinectなどのDepthセンサーを中心に書いています。

本の執筆を終えて

本の出版からそろそろ一ヶ月になり、それなりに売れているようで、とてもありがたいことです。
新しいお話やフィードバックなどもちょこちょこもらっていて、「リリース後がスタートである」というサービスの面白さを感じている今日この頃。今回は、この本を作るにあたってやったことや感じたことをまとめてみた。

基本的な情報

1月に会社を変わって、割とすぐにKinectを使った研究開発の話がでた。Kinectの調査を進めているなかで、ひょんなことから本の話題が出てきた。
2月頃に本格的な話になり、MSの公式SDKに合わせて、リリースを5月中に設定したいということで、両者の思惑が一致した。

  • 執筆人数:一人
  • 執筆期間:1.5か月
  • 脱稿:3月末
  • 校正期間:1か月
  • 出版準備:2週間

内容

もともと、OpenNI+NITEとopenFrameworksを入れようと思っていたが、時間の都合とopenFrameworksの現状から、OpenNI+NITEのみに専念した。専念するように舵を切ったのは3月中頃。

作業環境

執筆

MS-Word
ページ数の感覚を知りたかったので、一番分かりやすそうで、使い慣れているものにした。
最初はSphinxも試してみたけど、いきなり使うには難しかった。

校正

DropboxにPDFと校正結果のテキストを入れてもらった。連絡などはLingrを利用。
Evernoteの有料版にも申し込んで、共有編集を試してみたけど、変更がコンクリフトするのと、(Mac用の)クライアントのエディタの出来がイマイチだったので、途中でやめた。
PivotalTrackerみたいにもっとライトな感じがいいかなぁと思ったけど、指摘される量が多いと破綻するかも?と思った。

管理

執筆時

編集者の方との連絡手段はメール。
データやタスクの管理はProjectLokcerのTrac+Gitで。とある筋から、過去にこんなのを使ってたという情報があったので。当時はSVNだったけど、ネットつながってない環境で作業することも考えられるのでGitにした。リポジトリの容量はデフォルトで500MB。メンバーをinviteすることで少しずつ増えて、最終的には1GBになっていた。といっても、どうも.gitの容量もカウントするのか、後半はフォルダ全体で500MBくらいだったのに、サイトの表示では900MB以上になっていたので、ヒヤヒヤもんだった。

校正

校正段階で容量が足りなくなってきたので、bitbucketに移動。bitbucketの魅力はなんと言っても、無料かつ容量無制限かつプライベートリポジトリが作成可能であること。
Gitリポジトリをhgリポジトリに変換することは可能なので、履歴を全部hgに変換しbitbucketへ移動。

サポート

bitbucketはとても魅力的なのだけど、サイトの操作性についてはgithubに分があるように感じたので、サポートはgithub上で行っている。
サポートのサンプルコードは表に出すもので、コード自体に量はないので、こなれているgithubが良いと判断した。
読者からのフィードバックはissueに割り当て、コードレベルの修正はコードの変更と同期するようにしている。
また、コードのサポートとは別に、OpenNI関連のバイナリもまとめて置くようにした。こちらは量が多い(今の時点で400MB弱)ので、bitbucketに置いている。

まとめ

こんな感じで、ぽろぽろ出してた情報は実はつながってるんだよーというお話でした。
この半年で今までにないノウハウが溜まったと同時に、他の人はどうしてるんだろう?という疑問も出てきたので、このあたりの知識の共有とか、交換をしたいなぁと思っていたり。

KINECTセンサープログラミング

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